近年、女性の社会進出に注目が集まっています。
みなさんは、女性の社会進出という言葉にどのようなイメージをお持ちでしょうか?
私は、女性の社会進出という言葉やニュースを見ると、少しモヤモヤしてしまいます。
なぜなら、女性が求めている社会進出や働きやすい環境とは、かけ離れているように感じてしまうからです。
女性がキャリアを進めていくうえで、ぶつかる悩みに焦点を当てながら、女性の社会進出について、私なりの視点で考えていきたいと思います。
そもそもキャリアって何?
キャリアと聞くと、どのようなことをイメージするでしょうか?
一般的に、「仕事・経歴・就職・昇進などの働くことに関係するもの」というイメージを持っている方が多いのではないかと思います。
しかし、キャリアという言葉の語源を調べていくと、ラテン語のcarrariaにたどり着きます。
荷馬車などの通り道・轍(わだち)という意味です。それが転じて、人のたどる行路・足跡・経路などを意味するようになったと言われています。
つまり、キャリアとは、仕事だけではなく人の経歴や生涯という意味も含まれており、その人自身の生き方や価値観に深く結びついた言葉なのです。
女性に多いキャリアの悩みとは?
最も多い悩みとしては、結婚や出産等のライフイベントにより影響を受けやすいということです。
これから、結婚や出産を考える方も、これまでのキャリアを継続していけるんだろうかと、漠然とした不安に襲われることもあるでしょう。
結婚や出産というライフイベントによる生活環境の変化は大きく、当然の悩みと言えます。
これらのライフイベントにより、あらためてワークライフバランスを考えるという人も少なくありません。
本人の頑張りだけではどうしようもないことも多く、周りの負担になっていると感じながらも、何とか仕事を続けているという方も多いのではないでしょうか?
常に申し訳ないという思いを抱えながら、いろんな人に頭を下げ、必死に乗り越えていこうとする姿が目に見えるようです。
そのようなストレスを感じずにキャリアを継続できる環境が整えば、女性の社会進出も進むのではないかと思います。
自身が望むキャリアを実現するためにできることは何?
すでにお話ししたように、キャリアとは、その人自身の生き方や価値観に深く結びつくものです。
ライフイベントにより生活環境が変わっても、以前と変わらずバリバリと経験を積んで高みを目指したいと考える人もいれば、家庭や子供を重視して仕事はセーブしたいと考える人もいるでしょう。
人の数だけ、キャリアは存在しているのです。
では、自分が望むキャリアを実現するためには、どうしたらいいのでしょうか?
自分の気持ちと向き合ってみる
キャリアを歩むのは、他ならぬ自分自身です。まずは、自分はどうしたいのか、何をしたいのか、どういう人生を歩みたいのか、とことん自分の気持ちと向き合ってください。
- 自分が置かれている現状は?
- 現状をどう感じているのか?
- 希望するワークライフバランスは?
- 仕事に対する価値観は?
など
思いつくままに紙に書き出してみることをおすすめします。紙に書き出すことによって、自分の中から外に出すことができ、客観的に考えたり、整理したりすることができるようになります。
周囲のサポートについて確認する
自分に向き合い希望するキャリアについて、整理ができたら、周囲のサポートについて確認しましょう。日々の忙しさに追われていると、自分で何とかしなければと視野が狭くなる傾向があります。
- 人事部門に、活用できる制度がないか確認してみる。
- 会社に希望を伝え、必要な体制を整えてもらえるよう働きかける。
- 家族からのサポートは、どの程度得られるのか話し合う。
- 地域で活用できる社会的資源(公的サポート、相談できる場所など)について調べてみる。
- 経済的なサポートや心理的なサポートは得られるか考えてみる。
など
女性がキャリアとライフイベントを両立していくためには、本人だけではどうすることもできないことも多く、周囲の人や社会の理解や協力が不可欠になってきます。
活用できるものは、効率的に使って自分の負担を減らしましょう。
周囲のサポートを知ることによって、余裕ができ、前向きにキャリアを考えられるようになるでしょう。
具体的な選択肢を考え、取り組んでみる
最後に、希望するキャリアを実現するために何ができるのか、具体的に考え実行に移してください。
ただし、その際、気を付けていただきたいことがあります。
それは、少し先の未来に目を向けてみるということです。
ぜひ、視野を広く持って今後のキャリアに思いを馳せてみてください。
例えば、今はまだ子供が小さく手がかかるため、パートに転職しようと考えている人がいたとします。でも、2~3年先、あるいは4~5年先に目を向けたときに、状況はどのようになっているでしょうか?
今ほどは手がかからず、子供の世界も広がり、自分の手から離れる時間が増えているかもしれません。
現状が大変であればあるほど、この瞬間が永遠に続くように感じてしまいますが、子供の成長は思っているよりも早いです。
まとめ
女性に多いキャリアの悩みをもとに、希望するキャリアを実現するためにはどうしたらいいのか、お話しさせていただきました。
希望するキャリアは人それぞれです。
自分視点で、主体的に、希望するキャリアを見つめた上で、ぜひ行動してほしいと思います。
中長期的な視点で考えてみることも忘れないでくださいね。
最後にお伝えしたいことがあります。
みなさんは、十分すぎるくらい頑張っていると思います。えらいです。
でも、その頑張りを認めてくれる人って、案外少なくないですか?
私も、ワーママ時代は、こんなに頑張っているのに誰にも認めてもらえていないと不満を募らせていました。こんなに頑張ってるんだから、「いつもありがとう」とか、「君のおかげだよ」とか、言われたかったです。
でも、なかなか言ってくれる人はいなかったので、自分くらいは頑張りを認めてあげようと「いつも十分頑張っているよ」と自分に言い聞かせていました。そうすることによって、肩の力が抜けて、周りにも少し優しくなれた気がします。
みなさんが、少しでも心にゆとりを持って、主体的に自分のキャリアを歩めるよう応援しています。
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